AIで増えるデータの守り方|全部消した経験から

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目次
  1. 結論:保存先は2か所以上、置き場所を分ける
  2. 環境の全体像:3つの層で守る
  3. 1層目:自動で世代を残す(Time Machine)
  4. 2層目:作ったものの置き場を本体の外に出す
  5. 3層目:コードと設定はGitHubに上げる
  6. 予算別の落とし所
  7. 注意点:バックアップは事故の前にしか作れない

こんな人向け

  • AIで作った素材やコードが増えてきて、整理の必要を感じている
  • バックアップを取っていないが、いつか取ろうと思っている
  • 一度でも「消してしまった」経験がある

先に、自分の失敗から書く。

仕事のデータを全部まとめていたマスターフォルダがあった。作業を続けるうちに中身が散らかってきたので、あるとき「きれいにしよう」と思って整理を始めた。その作業の途中で、残すつもりだったものまで消えた。

そして気づいた。バックアップを取っていなかった。

戻せるものが何もなく、結局そこにあったものを一から作り直すことになった。失ったのはファイルだけではなく、それを作るのにかけた時間だった。

結論:保存先は2か所以上、置き場所を分ける

琥珀

琥珀

「あとで取ろう」と思っているうちが、いちばん危ないときなんですよね。ボクも同じことを言われました。

事故の起き方には種類がある。機械が壊れる、自分で消す、書き換えてしまう。この3つは別々の事故で、対策も別になる

機械の故障には、別のディスクへのコピーが効く。自分で消した場合は、コピーが自動で作られていないと助からない。書き換えてしまった場合は、過去のある時点に戻せる仕組みが要る。

だから保存先は2か所以上に分ける。そして少なくとも1つは、自分が操作しなくても勝手に取られている状態にしておく。手で作業する前提のバックアップは、忙しいときに必ず止まる。

環境の全体像:3つの層で守る

1層目:自動で世代を残す(Time Machine)

Macなら、外付けディスクを繋いでTime Machineを有効にするところから始めるのが早い。設定したあとは自分で何もしなくてよく、過去の時点に戻せる。

「消してしまった」「上書きしてしまった」に効くのはこの層だ。1回設定すれば動き続けるので、手をかけずに済むという一点で、他のどの方法より確実だと思っている。

Samsung

Samsung T9 ポータブル SSD 2TB

約35,000円

小型で 2TB の大容量、動画ファイルのバックアップや、MacBook から外出先への動画持ち出しに使える。USB 3.2 Gen2x2 対応で高速転送。

  • 容量2TB
  • インターフェースUSB 3.2 Gen2x2
  • 耐久性耐衝撃設計
  • 3.5万円で 2TB、1TB あたり 1.75万円と容量単価が安い
  • USB 3.2 Gen2x2 対応で、外付けHDDよりも大幅に高速な転送ができる
  • サイズが小さく、ポケットに入る持ち運び性
  • ポータブル SSD は消費電力が少ないが、落下衝撃に弱い(ケース別売)
  • 発熱がある程度ある(連続大容量転送時に熱くなる)

2層目:作ったものの置き場を本体の外に出す

AIで画像や動画を作り始めると、保存先はすぐに埋まる。埋まると、消す判断を毎回することになる。この「消す判断」を繰り返している状態が、いちばん事故に近い。

置き場を本体の外に用意しておくと、消さずに済む。複数のPCから同じデータを触れるようになるのも効いてくる。

UGREEN NASync DXP4800 Plus 4ベイNAS

AIモデルと学習用データの置き場。10GbEポートがあるので、PCから直接読み書きしても待たされにくい。ハードディスクは別売り。

  • ベイ数4(SATA)+ M.2 NVMe 2スロット
  • ネットワーク10GbE ×1 / 2.5GbE ×1
  • メモリ8GB DDR5
  • 10GbEポートを備え、大きなファイルの読み書きでネットワークが詰まりにくい
  • M.2 NVMeスロットが2つあり、よく使うデータを速い側に置ける
  • 4ベイなので、容量が足りなくなっても後から増やせる
  • ハードディスクは別売り。本体9万円に加えてディスク代がかかる
  • 置き場所と電源、有線LANの配線が要る
  • 10GbEの速度を活かすにはPC側とハブも10GbE対応が要る

3層目:コードと設定はGitHubに上げる

ファイルのコピーだけでは守れないものがある。コードや設定ファイルは、「いつ・何を・なぜ変えたか」が残っていないと、戻せても意味が分からなくなる。

GitHubのようなリポジトリに上げておくと、履歴ごと残る。しかも手元のマシンが丸ごとなくなっても、別のマシンから取り戻せる。自分が消したのはまさにこの種類のデータで、履歴ごと残していれば1コマンドで戻せていた。

Synology

Synology DS224+ NAS 2ベイ

約55,000円

机の下に置く NAS(ネットワークストレージ)。MacBook 複数台で共有ストレージを使え、バージョン管理・自動バックアップが可能。小規模スタジオの中枢。

  • ベイ数2ベイ (HDD/SSD 対応)
  • CPUquad-core
  • ネットワーク1GbE
  • 対応 OSmacOS, Windows
  • 2ベイ構成で、ハードディスクを追加すれば容量を増やせる
  • RAID 1 設定にすると、ディスク1台分の容量を使う代わりに、1台が壊れても自動復帰できる
  • Mac Time Machine 対応で、自動バックアップが可能
  • 本体価格とは別にハードディスクを購入する必要があり、合計費用は本体価格より高くなる
  • セットアップに 1〜2 時間、初期化・RAID 設定が必要

予算別の落とし所

まず1万円台の外付けディスクを1台買ってTime Machineを有効にする。ここまでで、事故の大半には対応できる。何もしていない状態から、これをやるだけで差が大きい。

3〜4万円まで出せるなら、持ち運べるSSDにして、外での作業にも使えるようにする。速度が上がるぶん、バックアップが終わるまでの待ち時間も短くなる。

10万円前後まで見られるなら、置き場を独立させる。ここまで来ると、容量を理由に何かを消す場面がほぼなくなる。

注意点:バックアップは事故の前にしか作れない

琥珀

琥珀

「取っておけばよかった」は、取れなくなってからしか出てこない言葉なんですよね。

当たり前のことを書くようだが、これが全部だと思っている。バックアップは事故が起きる前にしか作れない。起きたあとにできるのは、次の事故に備えることだけだ。

もう1つ、整理をする日は事故が起きやすい日でもある。普段は触らないフォルダを開き、まとめて動かし、まとめて消す。自分の失敗もこの形だった。整理を始める前に、その日のバックアップが取れているかを確認するだけで、かなり違う。

そして、バックアップは「取っている」ことより「戻せる」ことが大事になる。一度でいいので、適当なファイルを消してから復元を試してみてほしい。取れているつもりで取れていなかった、というのはよくある話だ。

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